自己抜去・自然抜去

PEGでは、腹壁と胃壁の癒着・瘻孔形成に2週間以上かかるといわれている。
カテ抜去の時期が、腹壁と胃壁の癒着・瘻孔形成が未完成(PEG施行後2週間以内)かどうか、また栄養剤注入後かどうかで危険性が異なる。
瘻孔完成後の場合
胃内容漏出による汎発性腹膜炎は、きたしにくい。栄養剤注入後であれば経鼻胃管挿入し胃内容ドレナージも考慮するが、腹痛・腹部膨満・発熱などの症状なければ、 PEGを再留置するか応急的に瘻孔の閉鎖予防目的でネラトンカテなどを5~10cm挿入しておき、早期に内視鏡観察下にPEG再挿入する。

瘻孔完成前の場合
胃内容漏出による汎発性腹膜炎をきたすかどうかが問題となる。栄養剤注入後であれば、その可能性が高くなる。
経鼻胃管を挿入し、胃内容のドレナージを行なう。
ネラトンカテーテル再挿入をチャレンジし内視鏡にて確認する。
胸部・腹部X線を撮り、free airの有無を確認する。また腹部CTで腹水の有無を確認する。
抗生物質・酸分泌抑制剤を投与し、血液検査データを参考に腹膜刺激症状の発現の有無を慎重観察する。
少量の腹腔内漏出であれば保存的治療が可能で、PEGを再留置して経過観察。
腹膜炎症状の増悪があれば、胃壁縫合と腹腔ドレナージが必要になる。
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