多摩胃ろう・摂食えん下ネットワークとは
平成18年9月1日
前 多摩市医師会 多摩胃ろう・摂食えん下ネットワーク理事
小池順平(永生会老人保健施設イマジン 施設長)
去る平成17年10月12日に多摩市医師会主催で聖マリアンナ医大 東横病院消化器肝臓内科 PDNセミナー講師、宮脇誠先生を招聘して、「胃ろうの適応と実際」というテーマで学術講演が行われました。
この講演会をきっかけとして、多摩市医師会に所属する8病院からなる多摩市医師会病院部で胃ろう(胃瘻)の造設・管理等について議論され、次のことが提案された。
「最近では経皮的内視鏡的胃ろう造設術(以下PEG)が普及し、多くの医療機関で胃ろう造設、交換が行われ、管理については介護施設や在宅まで広がり、必ずしもPEGに詳しいスタッフが交換、管理をしているわけでなく、合併症の報告も聞くことから、多摩胃ろう・摂食えん下ネットワークを構築し患者本人や家族、医療・介護關係者が安心して相談できる窓口を作るとともに地域にPEGの正しい知識の啓発と、普及を努める必要がある」
これをうけ平成18年1月20日に「多摩胃ろう・摂食えん下ネットワーク」が発足しました。
多摩南部地域病院に事務局を置き、日本医科大学多摩永山病院、厚生荘病院、新天本病院、聖ヶ丘病院等の主に胃ろう造設を行っている5病院の關係者が集まり情報交換、相談窓口の創設、研修会の企画、今後の運動方針などの議題で数回話し合いを持ちました。
そして平成18年9月に多摩市医師会ホームページに各医療機関の相談窓口やPEGに対する情報を公開することができるようになりました。
今後は病院の主治医、内視鏡医、かかりつけ医、在宅医、病棟看護師、訪問看護師、理学・作業・言語療法士、薬剤師、栄養士、MSW、ケアマネジャー、介護福祉士,ヘルパー、行政などすべての關係者のご協力やご支援を得て、さらに多摩胃ろう・摂食えん下ネットワークを充実させ、地域において患者さんが困らないシームレスで質の高い、胃ろうのセーフティーネットワーク構築を目指しています。